3年レビュー VW GOLF7 ハイライン 「第2回乗り心地編」

1 17インチタイヤが乗り心地に影響

GOLF7のHighLineは、17インチタイヤが標準です。しかも扁平率は45。銘柄はPIRELLI Cinturato P7です。環境性能を向上させつつも、スポーティなタイヤです。

17インチの扁平率45のこのタイヤは、見た目はカッコ良いのですが、これが災いして、特に低速域、住宅街での乗り心地は、コツコツ、ゴツゴツとした振動がダイレクトに伝わってくる傾向にあります。大きめのタイヤで扁平率が高いと、どうしても乗り心地は悪化してしまう傾向にあります。

特に新車購入時はサスペンションも硬く、しばらく乗り心地が悪いなと思っていました。

一人乗車だと、もともと車重が軽いので、路面が荒れてると跳ねるような感じがします。

2 コンフォートラインの16インチの方が乗り心地が良い

購入前にコンフォートラインも試乗しましたが、16インチと常識的なタイヤを履いている事もあって、乗り心地はとても良かったです。発表当時、リアのサスペンションがトレーリングアームであり、ハイラインのダブルウィッシュボーンと比べるとコストダウンされていると批判されていました。しかし、実際には、試乗した範囲では、低速域ではハイラインよりもコンフォートラインのほうが、柔らかく、優しい乗り心地で、純粋に乗り心地が良かったです。

当時は装備やインテリアの高級感からハイラインを選択しましたが、しばらく乗ってみて、コンフォートラインでも良かったかなと思いました。

3 空気圧の調整

タイヤの空気圧が高いと乗り心地が悪くなる傾向があると考え、空気圧が高くなりすぎないように空気圧調整を行いました。夏になるとタイヤの空気が膨張するので、空気圧が高くなり、乗り心地が悪くなります。秋口にかけて涼しくなると乗り心地は改善しました。タイヤの空気圧で乗り心地がだいぶ変化すると感じました。なお、膨張率の変化が少ない窒素ガスをいれるとこの気体膨張による乗り心地への悪影響は減るのかもしれません。

4 5,000km超えて乗り心地が改善

ところが、このシビアな新車購入時の乗り心地ですが、走行距離5000kmを超えたあたりから明らかに改善してきました。良くドイツ車にある傾向ですが、いわゆる足回りのアタリが取れるような現象です。

これはサスペンションの硬さが馴染んだり、新品タイヤが摩耗して角が取れたり、といった事が考えられると思います。特に低速で辟易するような乗り心地の悪さ、固さは和らぎました。

3年で走行距離約14000kmですが、乗り心地の改善傾向は続いています。低速域では基本的に乗り心地は固さを感じさせますが、かなり角が取れた印象です。

5 高速道路の乗り心地は最高

しかし、17インチのハイラインは一転して高速道路での乗り心地は最高です。どっしりした落ち着きのある乗り心地で、これぞドイツ車の安定感、安心感があります。

いくらでも長距離を走っていたい快適な乗り心地が味わえます。

高速でのレーンチェンジや高速コーナリングも、とても安定感があります。乗り心地もビシッと締まっており、遮音性の高さと相まって快適な乗り心地です。

もちろん、もっと大きなセダンや排気量の大きいSUVの方がより重厚だと思います。しかし、このコンパクトなCセグメントカーでこの高速域での重厚感、安心感はなかなかないのではと思います。

剛性感の高いボディーと、幅広で太い17インチのタイヤが高速域での安定感に貢献しているのだと思います。

低速域と異なり、特に高速域では抜群の乗り心地と、言って良いです。長距離での旅行や帰省など、高速道路に乗ってドライブするのはとても楽しみになりました。

6 ウインターシーズンのタイヤはインチダウンして16インチに

17インチの低速での乗り心地の悪さに辟易していたので、ウインタータイヤは16インチにインチダウンしました。スタッドレス自体が柔らかいという事もあると思いますが、ハイラインの性格はまるっきり変わります。

すっかり角が取れてやさしい乗り心地に変貌します。購入する際にコンフォートラインに試乗したのですが、その時の乗り心地の良さを思い出します。当時は毎日の乗り心地まで思いを馳せることができませんでした。

16インチに変えると、ハンドルも軽くなります。乗り心地もやさしくマイルドで、高速での安定性では17インチに敵いませんが、日常的な利用においてはこちらの方が快適です。

7 まとめ

Golf7 ハイライン、17インチ、DCC無しの乗り心地は、住宅街等の低速域ではやや固めの乗り心地で、細かなコツコツとした振動を伝えますが、一転して高速道路はどっしりとした安定感があり、最高の乗り心地とも言えます。しかし、低速域でも路面が荒れていなければ乗り心地は悪くありません。

また、新車時と異なり、5,000Kmを超えたあたりから、角が取れたように、柔らかくなりました。空気圧のこまめなチェックも乗り心地の改善には有効です。思い切って17インチから16インチにインチダウンすると、低速域でも乗り心地はより良くなるといえます。

総じて、Golf7の乗り心地は固めだけれども、特に高速域では快適な乗り心地であると評価します。

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